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セラノス事件『BAD BLOOD』の人物相関図を作ってみた

BAD BLOOD シリコンバレー最大の捏造スキャンダル 全真相』という本を読んだ。これは2015年にシリコンバレーで大騒動になった「ユニコーン」セラノスの成り立ちから破綻までを描いた作品で、映画化もされた。
 
一時は企業価値100億ドルを超え、世界で最も評価されているスタートアップとも言われたセラノス 、そしてその創業者でエリザベス・ホームズの成功と破綻は当時も話題になった。ただ規模の大きさに比べたら日本ではそこまで報じられた印象は無い。僕もこの本を読むまではそんなに興味無かったし、知識もあまり無かった。
 
久しぶりに行った本屋さんで偶然『BAD BLOOD』を見つけて、なんとなく買ってみて読んだのだが、とても面白かった。そして「これはシリコンバレー特有の問題ではなく、日本でも普通に起こりうる話だな」と怖くなった。
 
あまり書くとネタバレになるのでやめておくけど、
 
・根拠に乏しいが謎の自信から起業する(悪いことではない)
・成果ではなく労働時間で評価
・諫言をされると不機嫌になる
・よくわからないNo2が現れる
・YESマンばかりを厚遇する
・承認欲求に溺れる
 
などなど、その辺のスタートアップでも起こりうる、いやむしろ普通に起きてることの積み重ねがセラノスを破綻の道に向かわせたのではなかろうか。
 
「なぜ途中で正しい方向に戻せなかったのか?」と不思議に思う人もいるかもしれないけど、実際に中にいるとなかなか難しい。明らかに間違ってるとわかっていながらも、それを言い出せなかったり、辞められなかったり。そして「間違っていない。正しいはずだ」と信じたい人もいるだろう。人間の弱さを感じる物語だ。
 
さて、『BAD BLOOD』読んでて、その登場人物の多さに混乱してしまったので、相関図的なものを作ってみた。なるべくネタバレしないように配慮したつもり。一つにまとめるのは不可能だったので、いくつかの章ごとにまとめて作ってみました。個人的な備忘録のような意味もあるので、参考までに。ちなみに本書はプロローグから第24章まであるのだが、最後の第24章だけは相関図を描かなかった。実際に本を読みながらラストのドキドキ感を味わってほしいなと思って。
 


 
 
毎月読んだ本を翌月にnoteで紹介しているが、今回はこの本だけ『調べるお』で紹介しました。noteでも来月頭に紹介記事書くので、そちらもよろしくです。