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Delight Ventures がスタートして約1年経ったのでポートフォリオを眺めてみた

TL見てて『食べチョク』の最近の伸びとアグレッシブなPR姿勢がすごいなーと思って、それきっかけで「デライト・ベンチャーズってどんなとこ投資してるんだろ?DeNA卒業生だけなのかな?」と興味と疑問が湧いたので少し調べてみた次第。
 
デライト・ベンチャーズはDeNA100%出資のファンドで、一般的なVC機能と独自のインキュベーションスキームを併せ持った…まぁそんな感じ。デライトでEIR(Entrepreneur in Residence)として参加し、その後起業した遠藤さんのnoteによると「DeNAをシングルLPとするベンチャーキャピタルかつスタートアップスタジオ」 とのこと。わかりやすい。
 
去年の7月にスタートして約1年。Webサイトにある「ポートフォリオ」を見ると10社が載っている。わりと骨太な事業領域が多い印象。一言では言い表せないけど、個性はある。ステージは俗に言う「プレAからB」くらいでしょうか。そんなにそこにこだわりはなさそう。DeNA卒業生起業家は3人(と前述遠藤さん)なので、DeNA卒業生以外でも出資はしてくれるみたい。
 
DelightVentures
 
以下、10社の簡単な概要を書いておきます。どれも面白そうな会社だ。(出資時期順)
 
Nature (スマートリモコン「Nature Remo」)
エアコンやテレビなどの家電をスマホで操作できるスマートリモコン『Nature Remo』、家庭の電力使用量をモニタリングできるスマートエネルギーハブ『Nature Remo E』を開発、販売している2014年創業の会社。代表の塩出さんは三井物産→ハーバード・ビジネス・スクールMBAという経歴。ハーバード時代にNatureを創業。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000019285.html
 
 
Shippio (国際物流クラウド「Shippio」)
ソフトウェアとフォワーディングサービスを組み合わせた日本で初めてのデジタルフォワーディング事業を展開。マンパワーに依存した貿易業務の負担を大幅に削減することが可能。2016年創業。代表の佐藤さんは三井物産で石油部・原油トレーディング業務や中国戦略全般の企画・推進。
https://jp.techcrunch.com/2019/11/11/shippio-fundraising-in-series-a-round/
 
 
アメグミ (スマホ向けOS「SUNBLAZE OS」)
新興国(インドやインドネシア、カンボジアなど)のブルーカラー労働者が利用する安価・長持ち・最低限機能のスマートフォン向けのOSを開発。約20人の投資家から計1億円以上調達。その辺のいきさつなどは代表の常盤さんが下記プレスリリースに書いている。同時にデライトの特色もわかるかも。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000033101.html
 
 
YOUTRUST (副業・転職のキャリアSNS「YOUTRUST」)
副業・転職意欲が見れるキャリアSNS。「口コミを中心に広がり利用ユーザーは8,000人以上、累計導入企業は180社」と調達時のプレスには書かれているが、WFHにおいて利用者数が増加し、5月にはユーザー数が10,000人を超えた。代表の岩崎さんはDeNAに新卒入社し、その後起業。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000040832.html
 
 
リーバー (医療相談アプリ「LEBER」)
24時間365日スマホで医師に相談ができるアプリ『LEBER』を運営。コロナ禍においてだけでなく、少子高齢化、過疎化など様々な社会的要因からこのようなサービスは今後もっと必要になってくるはず。あちこちで同種のサービスが出てきてるが、問題も少なく無い。『LEBER』は適切な運営で頑張って欲しい。南場さんの悲願でもあるのではないだろうか。元々の社名(AGREE)から8月1日に社名を「リーバー」に変更。代表の伊藤さんは医師でもある。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000033619.html
 
 
ZENKIGEN (WEB面接サービス「HARUTAKA」)
オンラインで面接ができるサービス『HARUTAKA』を開発、運営。以前からいくつものオンライン採用サービスはあるが、風が吹いてきてる中で抜け出せるか注目。代表の野澤さんはサイバーエージェント創業期のメンバーで、その後ソフトバンクを経て起業。社外取にはGCP仮屋薗さんの名前も。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000035867.html
 
 
Casie (現代アートのサブスクリプションサービス「Casie」)
アート関連のサービスも次々と出てきている中、この『Casie』は交換自由のサブスクサービス。イエナカ需要を追い風に伸ばしているか気になる。父親が画家という環境の中で育った代表の藤本さんが感じた課題を解決する一つの手段としての『Casie』を着想。南場さんもサービスを気にいっているようなツイートをしてましたね。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000040504.html
 
 
ROUTE06 (デジタルトランスフォーマー(DXer))
冒頭で名前のあがった遠藤さんの会社。現在は中堅企業から大手上場企業グループまで、業種・業界・規模に関わらず、顧客企業の課題に対して最適なDXソリューションを提案。今後は大規模案件や先進技術案件にも進出していきたいという話。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000056964.html
 
 
ビビッドガーデン (こだわり生産者が集うオンライン直売所『食べチョク』)
DeNA出身の秋元さんが代表。冒頭にも書いたけど、ここ数ヶ月の怒涛のプレスリリースラッシュやnote、各種メディア展開など非常にアグレッシブですごいなと思ってました。コロナの影響で流通も伸びてるようで、同種サービスの中で頭一つ抜けた気もする。僕は野菜が苦手なんですが、ここ数年は少しだけ食べられる種類が増えてきました。野菜は苦手だけど、サイトはきれいで見てて楽しい。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000068.000025043.html
 
 
SYN (フードデリバリーサービス「Chompy」)
渋谷界隈のスタートアップの人々には年初くらいから利用者をよく見かけた『Chompy』が正式にローンチし、それにあわせて資金調達を発表。フードデリバリー業界もここにきて急速に激化してきているが、課題も少なくない。それらの課題を解決し、Chompyが抜け出せるか注目。代表の大見さんはDeNA出身。DeNA新卒入社から起業までの経歴は大見さんのnoteを。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000062766.html
 
 
 
というわけで、いつものことながらオチとかないんだけど、デライト・ベンチャーズに詳しくなれて良かったです。