気づいたら2年ぶりになってしまいましたが、今回で7回目を数える「調べるお」伝統の企画『個人的に気に入ってる決算説明会資料』を発表しようかと思います。今回は10社紹介します。並べてみて改めて感じたのですが、スッキリしてて、色数が多くなくて、説明がちゃんとしてる資料が好きみたいです。
HENNGE
離れて見たら何か文字が見えるかなと思ったけど見えなそう pic.twitter.com/KQ7nXRWorn
— Takanori Oshiba (@takanori1976) May 13, 2020
「離れていても心はひとつ」なボケツイートがややウケでしたが、去年上場したHENNGEから紹介します。創業時はホライズン・デジタル・エンタープライズという社名でしたが、2007年にHDEに社名変更し、さらに昨年2月に現在のHENNGEに改めて社名変更。モノトーン基調でスッキリとしたデザインの資料となっています。エンジニア社長の会社らしく、無駄がなく、ロジカルな印象です。SaaS系の会社は参考になるのではないでしょうか。
GA technologies
(2020年10月期 第1四半期 決算説明資料)
先日Anyplaceへの出資を発表した不動産テックの上場企業GA technologiesは青系のグラデーションがきれいです。注目なのは、文字にもグラデーションかかってて、一文字単位ではなく、文字を含めたページ全体にかかってるのが珍しいなと。情報の整理もスッキリしてて良い。
SMN
(2020年3月期 決算説明資料)
続きましてSMNです。「SMNってどこだ?」と思って調べたら旧ソネットメディアネットワークスでした。頭文字をとってSMN。資料にちょいちょい出てくるピンクのクマは、かつて一世を風靡したポストペットのモモです。ポストペットはソネットのサービスでしたからね。若い人にはわからないと思いますが、中年には懐かしいのではないでしょうか。資料は比較的カラフルではありますが、一つのページで使ってる色は少ないのでうるさい感じはしません。
Fringe81
(2020年3月期第3四半期 決算説明資料)
とある方の結婚式でFringe81代表の田中弦さんが友人代表として挨拶する場面があったのですが、パワポを使って挨拶し始めたのがとても印象深いです。かつては広告事業が中心だったFringe81ですが(始まりは「RSS広告社」)、最近では『Unipos』の会社としての方が知名度あるかもしれません。社名はFringe81ですが、2018年にブランドリニューアルして、現在のロゴなどには「81」は付いてません。でも会社名はFringe81のままですのでお間違いなく。緑が少しまぶしいのですが、全体的にはスッキリまとまってて良い感じです。
スマレジ
(2020年4月期 第3四半期決算説明資料)
クラウドPOSレジのスマレジ。今回紹介する10社の中でも好きな方で、文字が見やすく、配色がきれい。必要な情報はちゃんと書いてあるけど、余計なことは無い。そういうのが好感持てます。積み上げの棒グラフがとても綺麗です。事業がちゃんと積み上がらないとこの綺麗さは表現できません。
ツクルバ
(2020年7月期 第2四半期決算説明会資料)
ツクルバの資料もとても良い。色合いがとても良い。決算内容の方はスッキリ無駄なくまとまってて、事業説明部分は細かく図解で説明されている。決算説明会資料というより、会社説明パンフレット見てるような感じ。そういえば社内報が小冊子になってて、前に貰ったことあるんだけど、そのデザインも良かった。
geechs
(2020年3月期第3四半期決算説明資料)
元々はクルーズの人材事業部門で、MBOを経て2019年にマザーズ上場、今月東証一部に市場変更となったgeechs。表紙のインパクトが強めの資料。ただ中身はシンプルで、表紙のようなテンションではないので安心して見て欲しい。
スペースマーケット
(2019年12月期決算説明会資料)
横長系資料のスペースマーケット。文字の強弱がバランス良くて見やすい。コーポレートカラーの2色とモノトーンでごちゃごちゃ感なくスッキリしてる。資料関係ないけど、withコロナの中で実はやれることたくさんありそうで注目してる会社なんですよね。
メドレー
(2019年12月期 通期決算説明資料)
赤と黒だと相性良すぎてベタになるんだけど(それはそれで好きなんだけど)、グラフ部分を黒ではなく紺系を使うことで、おしゃれ感が出てる。重厚な濃紺と余白のバランスが都会っぽい。サマリー部分が実は一番差別化されるというか、特色でる気がしてる。メドレーのサマリーはシンプルでカッコいい。
BuySell Technologies
(2019年12月期 決算説明資料)
リユースの『バイセル』がメイン事業のBuySell Technologies。資料を見ると「シニア層」がメインターゲットのようです。GA Technologiesと似た感じの色使いだけど、どちらも「Technologies」がついてる。何か共通点あるんですかねぇ。GAに比べるとBuySellの方が淡い青系、文字色。
今回はこの辺で。各社コロナの影響で大変そうですが、頑張って欲しいものですね。第8回はこれまで取り上げた会社の資料も再度見ていこうかと思ってます。来年くらいかな。ではまた。
【過去の決算説明会資料シリーズ】
【第1回】2014年9月公開(スタートトゥデイ、エニグモ、ユナイテッド、サイバー、リブセンス、DeNA、GMO PG、アドウェイズ、CROOZ)
【第2回】2015年8月公開(コロプラ、リアルワールド、弁護士ドットコム、ザッパラス、セレス、イード、オールアバウト、メディアドゥ、さくらインターネット)
【第3回】2016年4月公開(ブランジスタ、ベクトル、ペパボ、ピクスタ、ガイアックス、ロックオン、ファンコミ、メドピア、フルスピード)
【第4回】2017年1月公開(アトラエ、Gunosy、ユーザベース、LITALICO、ネクスト、ベガコーポレーション、インタースペース)
【第5回】2017年8月公開(ほぼ日、GameWith、VOYAGE、オイシックス、PR TIMES、うるる、D.A.C.、アクセルマーク、アイスタイル、TOKYO BASE)
【第6回】2018年5月公開(ミクシィ、ウォンテッドリー、オウケイウェイヴ、シェリングテクノロジー、ジンズ、ジャフコ、オロ、TATERU、)